相場所感

不定期

2020/6/15

今日は月曜日だというのに週末のように疲れた。 もちろん、仕事のこともあるが相場のことだ。

トレンドが下向きになりつつあるということはすでに分かっていた。同時に、現在の株価が実情経済に照らしても高いということはこれまでもあからさまではないにしろ述べてきたつもりだ。 当然、先週半ばから売りに回っていた。めぼしい銘柄ではすでに建玉を積んである。あとは下げに連れてどのように積み増していくかという問題だったが、今日の相場は今まで上げに回っていた人間はどこに消えたのかと疑うほどの下落模様だった。下げが200円を超えるか、あるいは後場で目押し買いのような上げが見えなければ買おうと思っていたが、後場寄り付きの弱さを見て動くことを決めた。そのあとにあの下げだ。予想はしていたが、波に乗れたのは完全に幸運だ。ホームから走り出す列車に運よく飛び乗れたようなハラハラした感覚だが、あまりよろしいものではない。

さて、賢明な取引は予想と、相場に入るタイミングと相場を出るタイミングだと思っている。今日の下げはかなり強い。NYダウ先物も先週から弱含みが続いている。今日の後場でほぼ-800ドルだが、これがそのまま今日のNYダウに反映されれば安心していられるが、多少強気な兆候が見られる――400ドル程度の下げに留まるならば、明日の日経は少し注視する必要があるだろう。というのも、今日の下げで中期のトレンドラインに触れるレンジまで下げたからだ。急反発する心配ほとんどないが、これで持ち合い相場に突入すれば今から買いに出る人は浮かばれないだろう。

しかし、半導体や小売りの下げが鮮明になったのはうれしい誤算だ。 これで値嵩株が一斉に下げる準備に入った。あとはこの流れが続いて、第2波が来ることを見極めるだけだ。これが来そうになければ売り払ってまた様子見に徹するとしよう。

それにしても、今まで日経やNYダウの上げは何だったのだろうか。第2波が来ることもアフターコロナはV字回復の望み薄なことも、米国内のデモのことも先週からずっと分かっていたことであるのに、ある地点まで株価が一気に上がってそれが伸び切ると滝から流れ落ちるように下がる。考えるよりトレンドを読むことの方が重要な相場だ。